江戸のお笑い

2009/04/13

 
道楽息子

父親が道楽息子を、呼んで説教をした。

「いくら金を積んでも、親だけは買えないものだど。

少しは大事にしたら、どうなんじゃら。」


何度も何度も、道楽息子に説教をした。

道楽息子は「お父つぁんの言っていることは、解ります。

いざ、お父つぁんを売るとしていくらで売れるでしょう。

200文でも買い手はつきません。」

父「...」




2009/04/18

ある人が剣術指南の看板を出した。

そうすると、いきなり武者修行の者が勝負を挑んできた。


「どんな流派でも良い、ご指導願いたい。」

「貴殿は看板を見て、お出でになられたか。」

「からかわれるのか。」

「あれは、泥棒よけなんだが...」

[...」

2009/04/19

ある全然もてない男が、美人の幽霊が出るという

噂のある幽霊屋敷へ見物に行った。


真夜中出てきたのは聞きしに優る、美人の幽霊。

酒を勧めると、相手になってくれ、とても色っぽい。

これは、具合がいいとばかりに、鼻息荒く次の間に抱き入れて

着物の裾をまくった。

ワーオ、何もない、トホホ。


2009/04/20


男が女にぞっこん惚れ、妻になってくれるように頼んだ。

女は「百夜続けて通ってくるなら、考えましょう。」

男は「たったの百夜、通い続けてみせる。」

毎晩やって来て、女の家の側の木に印をつけ、九十夜過ぎた。

次の夜は、激しい雨風、それでも男は蓑笠をつけてやって来た。

男の熱意に打たれた女は

「今夜ここへお泊まりになって」と男の手を取ろうとした。


男は女の手を振り払った。

「貴方の熱意は解りました。百夜はとは言いませぬ、

これで充分だから、どうか泊まっていってください。」


「俺は雇われただけだ。こんな雨風の夜、早く家に帰りたい。

泊まるなど、イヤなこった!」


2009/04/23


閻魔大王の前に、亡者の女が願い書を出したところ、

大王は願い書を見て、その女を呼び出して聞いた。

女「娑婆の夫があんなに誓いながら、後添えを持った事が恨めしい。幽

霊になり、夫の所へ化けて出たいので、10日程いとまを下され。」

と願った。

閻魔大王「幽霊は色白く、髪も長く、美しい者がなる。その方は不器量

にて、髪も少ない。幽霊になっては冥土の恥、その願いは許せぬ。」

と断った。女は涙ながらに帰った。

哀れに思った友達の亡者「それは、気の毒なこった。今一度、こう願え。」 

「何と願いをだすの。」

友達「今度は、化物になって、戻りたいと願え。」  

女「何なのよ、人を馬鹿にして 」

えっ、人?



2009/04/24

ある病人がいた。

医者は、この病人を診ると、かなりの重病だと判断した。

「もう、女の事を止めなければ、命の保証はしませんぞ!」

「いやもう、そちらの事は、もう三年もご無沙汰ですじゃ。」

それならばと、治療にかかった。そして、そのついでにこの病人の女房を診ると

妊娠の徴候があった。

「ご亭主が、そのような態度では、もう治療なんかしても仕方ないですな!」

「いや、ご心配なく。わしの種では、ないですじゃ。」

「ええっ!...」



2009/04/27

老婆が道に立っていた。

その顔を若者がじいーっと赤い顔をして見つめていた。

惚れられたと、思った老婆は、若者の願いを叶えてやろうと

「私に用事があるなら、ウッフン、早く言ってよ、私が欲しいって。」

「あんたの顔が、あまりにも素晴らしいんで、目が離せなくなったよ。」

「そうだろうとも、じゃ、何処へでも連れて行っていいんだよ〜。」

「じゃ、モデルになってくんねぇ、鬼瓦の手本にさー。俺ぁ、瓦屋だぁ。」

万歳、バンザイ!えっ、面白くない?まぁ、おちゃけでも。


第一回終了